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シルクスクリーン印刷とは?

大塚孔版は、大阪にあるシルクスクリーン印刷の会社です。

シルクスクリーン印刷の仕組みを知らない方に向けて、シルクスクリーン印刷をわかりやすく解説する記事を作成いたしました。
動画付きで一連の工程が分かる内容となっておりますので、是非ご覧ください。

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷は印刷技法の一種で、かつては絹(シルク)が使用されていた事がこの名前の由来です。

現在では、アルミ枠や木枠にナイロンやステンレスのメッシュを貼り、インクを通す部分と通さない部分を作って、シルクスクリーンの版を作ります。

使用する色ごとに、この版をつくり、スキージと呼ばれるヘラで材料にインクを落としていきます。
材料は、紙や布、樹脂、金属等いろいろな物に印刷が可能です。

シルクスクリーン印刷の動画

ショートVer

シルクスクリーン印刷の工程

①印刷データの作成・調整

【解説】

Illustratorを使用してデータを作成・調整し、製版用のフィルムを出力します。

【Point】

シルク印刷では、色が隣り合っている場合、わずかに重なる部分を作って印刷をします。

この場合、白を印刷してから黒の印刷をするので、白の周囲を少し大きくし、上から黒の印刷をすることで白黒の隙間が出来ないようにします。

重なっている部分(画像のグレーの部分)は0.5mmもありません。


②版の準備

【解説】

紫外線を当てると硬化する乳剤を版に塗ります。
一度塗っては乾かしを数回繰り返します。

【Point】

ムラにならないよう均一に塗っていきます。

版のメッシュや素材によって乳剤の膜厚を変え、その印刷の絵柄や素材に適した状態にします。

すべて職人の手作業で行います。


③孔(あな)があいた版の制作

【解説】

出力したフィルムと準備した版を使って、製版をします。

紫外線を当てて乳剤が硬化する部分と、硬化せず抜け落ちる部分を作ります。

フィルムの黒い部分は光が当たらず、水で洗い流すと乳剤が抜け落ちるので、インクが通る孔になります。

【Point】

印刷の際の職人のストロークや材料の大きさなどを考慮した位置にフィルムを置いて製版します。

また、水で洗い流す際は綺麗に抜け落ちるよう適度な勢いで水を掛けます。 このとき、塗った乳剤にムラがあったり膜厚が厚すぎると綺麗に抜け落ちません。


④版の上にインクを乗せる

【解説】

つくったインクを版の上に乗せます。

【Point】

素材に適したインクを選択し、粘度を調整したものを使用します。

大量に印刷するときは、印刷している間に粘度が変わっていくので都度調整します。


⑤スキージを引き、孔(あな)からインクを落とす

【解説】

スキージを引くことで、孔からインクが落ち、印刷することが出来ます。

【Point】

スキージを引くスピードや力加減は、絵柄や素材によって変えないといけません。

インク量が少なかったり力加減が弱すぎるとインクが落ちず、強すぎると滲んでしまいます。

インクの硬さによっては、エッジがボヤついていたり表面が僅かにボコボコするなど、注意すべき点がたくさんあります。
すべての条件が一致してはじめて精度の高い印刷をすることが出来ます。


⑥版をあげるとシルク印刷の完成

【解説】

1色印刷の場合、これでシルク印刷の完成です。2色~印刷の場合は⑦以降に続きます。

【Point】

印刷の仕上がりをチェックします。

かすれ、欠け、滲みなど、すべてクリアしたものが完成品となります。


⑦次の版をセットします

【解説】

今度は1色目をセットした際に決めた素材の位置に合わせて版をセットします。

【Point】

1色目と同じように目視で何度も確認しながら版の位置を決めます。

これがズレていると印刷したものも全てズレてしまいます。


⑧2色目を印刷します

【解説】

1色目のインクが乾いたら、同じように印刷します


⑨シルクスクリーン印刷(多色刷り)の完成

【解説】

1色目と2色目が重なって、印刷物が完成します。

3色目以降は⑦~を繰り返します

【Point】

1色目と同様のチェックに加えて印刷のズレがないか確認します。

版の位置は問題なくとも、力加減で版を引っ張ってしまいズレてしまうことがあります。


⑩素材により乾燥炉でインクを焼き付け

【解説】

乾燥炉に入れてインクを硬化させます。

温度や時間は素材によってさまざまです。

【Point】

インクが温度に反応し硬化することで素材と密着し、更に耐久性を高めることが出来ます。

シルクスクリーン印刷の工程動画

ロングVer動画・データ調整~完成まで

シルクスクリーン印刷の対応素材

様々な素材にご対応可能です

ステンレスやアルミといった金属、塩ビやアクリルなどの樹脂、紙、布、木といった、いろいろな素材にシルクスクリーン印刷が可能です。

弊社では、平面であれば名札ほどの小さなサイズから体操マットのような大きなものまで、さまざまな大きさや素材にチャレンジしています。

制作事例一覧はこちらをご覧ください。

シルクスクリーン印刷の特長

シルクスクリーン印刷は他の印刷方法に比べて刷り上がりのインクの層が厚く、発色が優れているため、インパクトの強い印刷物に仕上がります。

また、小ロットでの対応が可能なため、サンプル製作やプレゼンテーションの資料作りにも向いています。

弊社では、名札の様な小さな物から、大判のポスターや、看板等、平面であれば、お客様のご要望にお応えできる様にしています。